
中年期の高タンパク、高齢期の低タンパクは死亡率を上げるくさい
2014年の南カリフォルニア大学の研究(R)なのですがね
タンパク質の摂取量と死亡率を調べたっていう感じで
50歳以上の成人(平均年齢65歳)の方『6381人』のタンパク質摂取量を調べて判明したことをざらっとまとめました。とても情報量が多いです(笑)
高タンパク質(カロリーの20%以上を)、中タンパク(10日~19%)、低タンパク(10%未満)というグループ分けされてます。
・高タンパク摂取を報告した50~65歳はその後18年間の全死亡率は74%増加(HR:1.74; 95%CI:1.02–2.97)、癌死亡率は4倍(HR:4.33; 95%CI:1.96–9.56)
・しかし、65歳以上の高タンパク摂取は全死亡率と癌死亡率の低下に関係していたが、依然として糖尿病死亡率は全年齢で5倍に増加。
高齢者の場合、タンパク質の摂取量が少ない被験者と比較すると、高タンパク質の人は全死因死亡率が28%減少。(HR:0.72; 95%CI:0.55–0.94)、中タンパク質は全死因死亡率の21%減少(HR:0.78; 95%CI:0.62–0.99)。高タンパク質の人は低タンパク質の人と比較して、癌死亡率も60%減少(HR:0.40; 95%CI:0.23–0.71)。
・糖尿病リスクが高タンパク質グループの被験者はリスクが73倍に増加。(HR:73.52; 95%CI:4.47–1,209.70)、中タンパク質の人は約23倍増加。(HR:22.93; 95%CI:1.31–400.70)。 低タンパク質は特に問題なし。 ・低タンパク質の人に比べて中タンパク質を摂取した人は、癌による死亡率が3倍高い(HR:3.06; 95%CI:1.49–6.25) ・IGF-1が10 ng / ml増加するごとに、高タンパク質群と低タンパク質群の50〜65歳の被験者のがんの死亡リスクがさらに9%増加。 しかし高齢者(66歳以上)の間で、低タンパク質グループの人と比較すると、IGF-1も低かった場合、高または中程度のタンパク質食を摂取した人はCVD死亡のリスクが低下しました。 IGF‐1とは『成長ホルモンの一種』です。10代20代に濃度がピークに達し、加齢で衰退していきます。成長期や筋肉構築に欠かせませんが『発がん性』があるという諸刃の剣。というのを上記が物語っていますな。癌は若い人のほうが進行速いって言われてますからね。 マウスを使用した実験でもタンパク質を抑えることにより、IGF‐1を減少させ、癌の発生及び進行を遅らせることができるというが判明しました。 まぁ高齢化にともない逆に低タンパクだと栄養失調になって、アミノ酸吸収をうまくできなくなるからではないかといわれています。